要点:柔道整復・鍼灸などの施術所で利用されていた「受領委任」制度は、患者が窓口で自己負担30%のみ支払う形態だった。しかし、オンライン資格確認(マイナ)に未対応の施設は、2026年12月頃にこの制度が利用できなくなる可能性が指摘された。
経済的背景:近年、医療・介護分野でマイナンバーカードを活用した資格確認システムが全国的に導入されつつある。政府は行政手続きの効率化と不正防止を目的に、保険診療の本人確認をデジタル化する方針を示しており、従来の紙ベースや対面確認からの転換が進んでいる。この流れの中で、受領委任はオンライン資格確認が前提となるため、未対応施設は制度対象外になるリスクがある。
市場・企業・生活への影響:受領委任が廃止されると、柔道整復師や鍼灸院は患者から全額または高額の自己負担金を回収する必要が生じ、受付業務の負担増加が予想される。一方で、患者側は窓口負担30%という低額支払いができず、治療費の支払い負担感が高まる可能性がある。これに伴い、クリニック間の競争環境や集客戦略にも変化が生じることが考えられる。
今後の注目点:マイナンバーカードの普及率と、厚生労働省が示すオンライン資格確認の具体的スケジュールが鍵となる。自治体や業界団体が提示する支援策や代替手続きの有無、そして制度変更に伴うガイドラインの公表時期を注視する必要がある。
