【要点】NTTとジャパンセミコンダクター(JSC)は、光通信基盤「IOWN」の第3世代技術である光チップレットの生産ラインを、岩手県北上市のJSC岩手事業所に2028年をめどに設置する計画を発表した。世界シェア30%を目指すという目標も示された。
【経済的背景】近年、データセンターやクラウドサービスの拡大に伴い、高速・低遅延の光通信インフラ需要が急増している。これに対応するため、従来のシリコンフォトニクスに加えて、より小型化・高性能化が可能な光チップレットが注目されている。政府も次世代通信技術の育成を政策課題に掲げており、国内半導体産業の高度化が求められる状況にある。
【市場・企業・生活への影響】光チップレットの量産化は、国内の半導体製造拠点強化につながり、雇用創出や地域経済への波及効果が期待できる。また、NTTが主導することで、通信事業者全体のネットワーク品質向上が見込まれ、最終的にはユーザー側のインターネット速度や応答性の改善に寄与する可能性がある。一方で、既存の海外メーカーとの競争激化が予測され、市場シェア獲得には技術成熟度とコスト競争力が鍵となる。
【今後の注目点】2028年までの設備導入スケジュールと、生産開始時点での歩留まりや単価がどの程度になるかが重要なポイントだ。さらに、IOWN全体のロードマップと他企業との協業展開、政府の支援策の有無などが、光チップレット事業の成功に直結する。国内外の競合動向と合わせて、進捗報告が随時注目されるだろう。
